ウレタンコーティングとは

ウレタンコーティングは、防音性・耐摩耗性に優れるほか、耐水性や高弾性など様々な特性を付加できるコーティング材です。
また、ウレタンコーティング材は液体・気体を除く金属・プラスチックなど幅広い基材に加工ができる常温硬化タイプコーティング材です。
使用可能な温度は-30度~80度程度までです。

TM1-1から始まる仕様グレードの選定によって、食品・医療品や電子部品の搬送機器等に対応した表面処理や、摺動性(すべり性)の向上や静電気対策(帯電防止ウレタンコーティング)を付加したタイプなどがあり、お客様のご要望に合せたウレタンコーティング加工で、基材や機器の保護に効果が期待できます。

特性

消音性

 

消音性

搬送機器使用時のワークの騒音を軽減できます

高弾性

 

高弾性

ワークに傷が付くのを防止できます

常温施工

 

常温施工

常温でコーティングが可能なコーティング剤のため、様々な形状に変化させることができます

電気絶縁性

 

電気絶縁性

被膜の絶縁破壊電圧

耐摩耗性

 

耐摩耗性

製品の摩耗を防ぎ、製品の品質を保ちます。膜厚をご希望の用途によって調整します。

耐水性

 

耐水性

疎水性を高め、水分に対する抵抗力を強めます

仕様イメージ

TM-1

スプレーによる施工。ウレタンコーティングの基本仕様。表面及び細部などにコーティングすることで、ワークの進行・保護・防音などその他の必要条件に適応。厚み0.3mm~3.0mm程度
TM-1のサンプル紹介へ

TM-2、TM-2(L・S・SS)

TM-1工程後、粒状加工処理をする。TM-1より摩擦の増減を必要とするワークが主な対象。
ワークの形状などにより4段階の粗さに調整。
TM-2のサンプル紹介へ
 
TM-2:メッキ付きワーク、油脂付きワーク、電気部品など
TM-2(L):ネジ・ボルトなど、油脂付きワークなど
TM-2(S):小物プラスチック、電気部品など
TM-2(SS):微小精密部品、小物プラスチックなど
 

TM-3

TM-1工程後、特殊加工処理をする。TM-1ではワークの進行が悪い時に使用。摺動性に優れている。
薄い小物ワーク、精密部品などに適用。
 

MK-Ⅱ

TM-1工程後、特殊加工処理をする。粘度の高い油脂が付着したワークを使用する時に適用する。
 

LRE

静電気対策を必要としたワークに使用する。
 

各仕様ごとの物性一覧

機械的特性比重1.05~1.25
硬度(ショア)A85±5
引張強さ(kgf/±㎠)186
弾性係数103kg/cm²0.4~0.8
摩擦係数※摩耗量測定規格回転数:1,000回90mg
新JIS K6264準拠荷重:500g/片輪
熱的特性耐熱性
(使用可能な温度範囲)
80℃、-62℃
耐薬品性
耐溶剤性
ベンゼン
トルエン
有機溶剤130(VOL%)
ケトン(MEK)有機溶剤270(VOL%)
0.1(VOL%)
30%硫酸酸性2(VOL%)
30%塩酸酸性分解
10%苛性ソーダアルカリ性0.7(VOL%)
潤滑油8(VOL%)

ウレタンコーティング 加工サンプル

TM1-5ブルー
TM1-5 ブルー
仕様:TM1-0.3
仕様:TM1-1t シート貼
ホッパー
撹拌器部品
チャック部品
選別部品
撹拌部品

TM-1 コーティングサンプル

TM1-1t

参考画像のサイズ:内径×外形×高さ:390×640×200

標準タイプ(フラット、滑らか)。ワークの進行・保護・防音などに有効
膜厚も指定可能で1回で0.2mm程のせる→5回繰り返し仕上げて1mmにしていく。
大型のワークが流れるもには厚めにウレタンコーティングをする場合もあります。

TM-2 コーティングサンプル

TM1-1t(標準タイプ)よりも摩擦の低減を必要とするワークへの対応として適用します。ワーク形状や油分・水分などにより4段回の仕様がさらにあります。

TM2_01
TM2
TM2_02
TM2拡大
TM2_03
TM2拡大

LRE コーティングサンプル

帯電防止ウレタンをコーティングしたもの。電子部品などに向いています。

参考値
250V 0.002~0.001 MΩ
使用機器 HIOKI 3453 デジタルメグオームハイテスタ

LRE
LRE

ウレタンコーティングの作業例

工程1:コーティング箇所の割り当て

お客様から納入されたコーティング前の母材(画像例はフィーダー)に、打合せ時に確認した各ウレタンコーティングの塗装面の割り当てをチェックします。

工程2:コーティング箇所の割り当て

下地処理を刷る前に、母材の傷・凹凸などウレタンコーティング作業に問題がないか確認し、表面に付いている汚れを除去します。

工程3:下地の塗装

下地の塗装を行います。ウレタンのトップコーティングのが均一になるように表面処理の精度にも注意します。
また、トップコーティングを施さない箇所にはマスキングをします。

工程4:ウレタンコーティング

トップコーティングとしてウレタンを塗布しますあ。先に紹介したグレードによって、表面の処理も変わってきます。

剥離再コーティング:Reprocessingサービス

  • パーツフィーダーの調子が悪くなった気がする
  • 生産効率が落ちているが原因がわからない
  • 他社コーティング業者の製品を受付できる所を探している

どれだけ高品質にウレタンコーディングを施しても、何年も使用を継続するとウレタンコーディングが摩耗・剥離してきて従来の特性が失われてきます。テクノマインではお客様がお持ちの搬送機器自体(基材)に問題がなければ、「剥離再コーティング:Reprocessingサービス」として、基材を新調することなく、として、コーティングの再処理のご相談にも対応しています。
2つと無いお客様の搬送機器の稼働需要に合わせるため、テクノマインでは短納期への対応にも尽力していますので、ウレタンコーティングが経年劣化で剥がれてきたり、扱うワークの種類が変わって、コーティングの仕様を再考したいとお困りの際はぜひご相談ください。

1.低コスト

新品を購入する場合と比べて、ウレタンコーティング部分の再コーティング費用のみで済みますので、大幅にコストを抑えることができます。

2.短納期

再コーティングは、お客様の機械の稼働がお休みの間に処理を実施、納品するため、生産を停止することなく対応することが可能です。長期連休を再コーティングのタイミングに充てていただければ更に確実です。

3.高品質

再コーティングといっても、従来のウレタンコーティングと変わらない品質を保持できます。既存のコーティングの仕様をヒアリングし、テクノマインならではの高品質なコーティングにて対応します。

4.仕様変更も可能

従来の仕様から現在のワークに合わせた仕様に変更したいというご要望にもお応え可能です。膜厚の調整も含めご相談ください。

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