ウレタンコーティングとは
ウレタンコーティングは、防音性・耐摩耗性に優れるほか、耐水性や高弾性など様々な特性を付加できるコーティング材です。
また、ウレタンコーティング材は液体・気体を除く金属・プラスチックなど幅広い基材に加工ができる常温硬化タイプコーティング材です。
使用可能な温度は-30度~80度程度までです。
TM1-1から始まる仕様グレードの選定によって、食品・医療品や電子部品の搬送機器等に対応した表面処理や、摺動性(すべり性)の向上や静電気対策(帯電防止ウレタンコーティング)を付加したタイプなどがあり、お客様のご要望に合せたウレタンコーティング加工で、基材や機器の保護に効果が期待できます。
特性
消音性
搬送機器使用時のワークの騒音を軽減できます
高弾性
ワークに傷が付くのを防止できます
常温施工
常温でコーティングが可能なコーティング剤のため、様々な形状に変化させることができます
電気絶縁性
被膜の絶縁破壊電圧
耐摩耗性
製品の摩耗を防ぎ、製品の品質を保ちます。膜厚をご希望の用途によって調整します。
耐水性
疎水性を高め、水分に対する抵抗力を強めます
仕様イメージ
TM-1
TM-1のサンプル紹介へ
TM-2、TM-2(L・S・SS)
TM-2(L):ネジ・ボルトなど、油脂付きワークなど
TM-2(S):小物プラスチック、電気部品など
TM-2(SS):微小精密部品、小物プラスチックなど
TM-3
薄い小物ワーク、精密部品などに適用。
MK-Ⅱ
LRE
各仕様ごとの物性一覧
機械的特性 | 比重 | 1.05~1.25 | ||
硬度 | (ショア) | A | 85±5 | |
引張強さ | (kgf/±㎠) | 186 | ||
弾性係数 | 103kg/cm² | 0.4~0.8 | ||
摩擦係数 | ※摩耗量測定規格 | 回転数:1,000回 | 90mg | |
新JIS K6264準拠 | 荷重:500g/片輪 | |||
熱的特性 | 耐熱性 (使用可能な温度範囲) | ℃ | 80℃、-62℃ | |
耐薬品性 耐溶剤性 | ベンゼン トルエン | 有機溶剤 | 130(VOL%) | |
ケトン(MEK) | 有機溶剤 | 270(VOL%) | ||
水 | 0.1(VOL%) | |||
30%硫酸 | 酸性 | 2(VOL%) | ||
30%塩酸 | 酸性 | 分解 | ||
10%苛性ソーダ | アルカリ性 | 0.7(VOL%) | ||
潤滑油 | 8(VOL%) |
ウレタンコーティング 加工サンプル
TM-1 コーティングサンプル
参考画像のサイズ:内径×外形×高さ:390×640×200
標準タイプ(フラット、滑らか)。ワークの進行・保護・防音などに有効
膜厚も指定可能で1回で0.2mm程のせる→5回繰り返し仕上げて1mmにしていく。
大型のワークが流れるもには厚めにウレタンコーティングをする場合もあります。
TM-2 コーティングサンプル
TM1-1t(標準タイプ)よりも摩擦の低減を必要とするワークへの対応として適用します。ワーク形状や油分・水分などにより4段回の仕様がさらにあります。
LRE コーティングサンプル
帯電防止ウレタンをコーティングしたもの。電子部品などに向いています。
参考値
250V 0.002~0.001 MΩ
使用機器 HIOKI 3453 デジタルメグオームハイテスタ
ウレタンコーティングの作業例
工程1:コーティング箇所の割り当て
お客様から納入されたコーティング前の母材(画像例はフィーダー)に、打合せ時に確認した各ウレタンコーティングの塗装面の割り当てをチェックします。
工程2:コーティング箇所の割り当て
下地処理を刷る前に、母材の傷・凹凸などウレタンコーティング作業に問題がないか確認し、表面に付いている汚れを除去します。
工程3:下地の塗装
下地の塗装を行います。ウレタンのトップコーティングのが均一になるように表面処理の精度にも注意します。
また、トップコーティングを施さない箇所にはマスキングをします。
工程4:ウレタンコーティング
トップコーティングとしてウレタンを塗布しますあ。先に紹介したグレードによって、表面の処理も変わってきます。
剥離再コーティング:Reprocessingサービス
- パーツフィーダーの調子が悪くなった気がする
- 生産効率が落ちているが原因がわからない
- 他社コーティング業者の製品を受付できる所を探している
どれだけ高品質にウレタンコーディングを施しても、何年も使用を継続するとウレタンコーディングが摩耗・剥離してきて従来の特性が失われてきます。テクノマインではお客様がお持ちの搬送機器自体(基材)に問題がなければ、「剥離再コーティング:Reprocessingサービス」として、基材を新調することなく、として、コーティングの再処理のご相談にも対応しています。
2つと無いお客様の搬送機器の稼働需要に合わせるため、テクノマインでは短納期への対応にも尽力していますので、ウレタンコーティングが経年劣化で剥がれてきたり、扱うワークの種類が変わって、コーティングの仕様を再考したいとお困りの際はぜひご相談ください。
1.低コスト
新品を購入する場合と比べて、ウレタンコーティング部分の再コーティング費用のみで済みますので、大幅にコストを抑えることができます。
2.短納期
再コーティングは、お客様の機械の稼働がお休みの間に処理を実施、納品するため、生産を停止することなく対応することが可能です。長期連休を再コーティングのタイミングに充てていただければ更に確実です。
3.高品質
再コーティングといっても、従来のウレタンコーティングと変わらない品質を保持できます。既存のコーティングの仕様をヒアリングし、テクノマインならではの高品質なコーティングにて対応します。
4.仕様変更も可能
従来の仕様から現在のワークに合わせた仕様に変更したいというご要望にもお応え可能です。膜厚の調整も含めご相談ください。